乾燥標本の撮影方法

 標本を調べた結果、学術論文に写真を掲載する場合や他の研究者から意見を聞く必要があるときなどに標本写真を撮影する必要性が出てきます。標本を撮影する際、顕微鏡に付属しているカメラなどを用いるという方法もありますが、高価である、場所が必要であるなどの問題もあります。このページでは標本の撮影に関して文献やWeb上から得られた情報を基に私が実践している方法を紹介します。簡易的な方法であり、他によりよい撮影手段は数多く存在していると考えていますが、参考になる部分があれば幸いです。

 まず、背景を白にして撮影をするためにスチロール板を加工し、撮影のための台を作ります。撮影時には標本の周りに照明器具も配置するため、大きめに切った板を留め針を用いて台を作成しています。作成した台に撮影用標本を配置し、標本の横に照明器具を配置します。この時標本を鮮明に撮影するために照明器具としてLEDリングライトを使用し、照明器具の中央からカメラで撮影を行っています。

 撮影時、カメラを落としても標本を破損しないように私は横から標本を撮影しています。使用するカメラは、顕微鏡モードがあり、接写機能に優れ、深度合成機能があるコンパクトデジタルカメラであるTough TG-7です。この機種は耐久性にも優れ、野外調査時にも使用できることから選びましたが、同じような機能を有している他の機種でも問題なく撮影はできると考えているため、一例として参考になればと思います。

参考文献

宇野宏樹(2022)簡易な昆虫標本撮影台の作り方とその使用方法について.ニッチェ・ライフ Vol. 10: 6-9.

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