ハマダラハルカ

 ハマダラハルカ Haruka elegans Okadaはハルカ科で日本に生息する唯一の種であり、日本固有種です。本種はその名の通り春季に成虫が出現し、幼虫はネムノキやカシ類の朽木・枯木から発生するといわれています。4月半ばの天気が良い日に近くの山で調査をした際、数十頭もの個体を確認することができました。調査時、本種は日当たりのよい樹木や電柱に飛来し、多い場所では同時に複数個体が確認されました。

 本種は環境省レッドデータブックでDD(情報不足)に指定されており、全国的に記録は少ないようです。春にしか成虫が出現しないことや双翅目を調べている人が少ないことなどから記録報告が少ない可能性があると考えられるため、本種の存在が認知されれば記録が増えるのではないかと期待しています。本種は特徴的な翅脈と翅の斑紋を有しているため、春先に森林で探してみると出会えるかもしれません。

参考文献

田悟敏弘(2018)ハエ目.埼玉県環境部みどり自然課(編),埼玉県レッドデータブック動物編2018(第4版),pp. 175-192. 関東図書.

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